ちょくちょく進めているレザークラフト。
今は時間のかかる型絞りに挑戦&失敗して萎えている期間です(そのうち失敗談記事を書きます)
それと並行して進めていたのがレザーカービング。
今回は書籍「はじめてのレザーカービング 革に描く華麗な彫刻」に従ってレザーカービングに初挑戦した時の作業を書きたいと思います。
この「はじめてのレザーカービング」は道具の説明からはじめての人向けの手技、そして練習用の題材まで丁寧に解説してくれているので初心者にとっては本当にオススメです!
(書籍についてはページ下部について少し詳しく紹介します)
レザーカービングとは?
レザーカービングとは、スーベルナイフと刻印などを使って革に模様や絵を彫刻することを言います。
基本的にレザークラフトは革と革を縫い合わせたり、スタッズを打ち付けてデザインしていきますがもっと直接的に絵を書き込んでデザインしていこうというものです。レザークラフトの幅が広がる!
基本的にはハンドメイドで手間がかかっているため、楽天やAmazonなどでは扱っているショップは少ないです。さらに手間がかかる分、有名なブランドでなくてもそれなりの価格がします。
手作りの1点ものが多いということは・・・minneなどのハンドメイドマーケットに多くあり人気ということですね。財布など複雑で高い商品だけでなく、小さなトレーやキーホルダーなどカービングを施した小物も売られています。
将来的には売りたい!という人にも既に市場が出来上がっており、欲しいというお客さんが集まっているのでオススメ。
レザーカービングに初挑戦!
では早速レザーカービングに挑戦していこうと思います。
1.革を用意する
レザーカービングに使う革は厚手(1.4mm以上くらい)のタンニンなめし革です。
これ重要。薄いとスーベルカッターを入れると破れてしまいます。またオイルなどで水を弾く加工がしてあるものも使えません。革に水を含ませてからカッターや刻印を打つため、水を弾いてしまってはこれらを行うことができないからです。
練習用のサイズは縦10.5cm × 横6.5cm くらい。小さいのでヌメ革の端切れがあればそこから切り出すこともできるのではないでしょうか。自分で構図を考えることができるようになれば、もっと小さい革での練習もできるようになると思います。まだ初めてなので教本に従いました。
2.デザインを用意する
次に用意するのが革に彫刻するデザイン。
今回は「はじめてのレザーカービング 革に描く華麗な彫刻」に紹介されている花瓶に生けた花を作ってみます(1番初心者向け)
書籍内に等倍の絵が書いてあるのでそれをトレーシングペーパー(写し紙)に写します。この後、鉄筆でトレーシングペーパーから革に写すので安すぎるトレーシングペーパーだと紙が破けて失敗するかもしれません。自分は↓のトレーシングペーパーを使用して問題なくできました。
レザーカービングようにクラフト社から破れにくいトレースフィルムも出ていますが枚数が少なく高いのでまずはトレーシングペーパーを使ってみてはどうでしょうか?筆圧などが調整できずうまくいかなければトレースフィルムを買ってみる方が良いと思います。
↑の右上に表示されている花瓶と花です。
本からトレーシングペーパーに写すには手書きだと大変なのでプリンターを使ってコピーしてしまった方が良いと思います。※書籍に載っていたものなので等倍画像は記事には載せません。
3.革にデザインを写す
次は印刷したトレーシングペーパーと鉄筆を使って革にデザインを写します。
革にトレーシングペーパーを固定します。
ここで役立つのが毎度お馴染みマスキングテープ。途中でしっかりと写せているか、どこを写しているか確認するため、全て止めずに2箇所だけ止めておきます。マスキングテープではなく、弱めのクリップが用意できればクリップを使うことをオススメします。
このように、100均のクリップにハギレを貼り付けたものを用意しておくと便利です。やはりマスキングテープでは少し粘着部分を剥がしたときに毛羽立ってしまったり残ってしまうことがあります。またクリップをそのまま使うと金属なので傷が残ってしまうことがあります。1手間かけてこのような道具を作っておくことをオススメします。
※後から作ったので今回はマスキングテープ使用
そして、鉄筆を使って革に薄く線を引いていきます。
しっかりと写っているか時々確認していきます。
全て写し終わってからしっかりと全部写し終えているか確認します。
とりあえずトレースが完成。
線と線はしっかりとくっつけないように引いていきます。線を引き終わるときに徐々に力を抜いて浅くしていくフェザーアウトという技法を使うのですが、これが見た目以上に難しい。だいたい勢いで深く引いたまま線をくっつけてしまいます。。。
4.スーベルナイフで線を浅く切る
続いて鉄筆で描いた線をスーベルナイフで切っていきます。革の厚さ半分くらいまで切ります。切りすぎてしまわないように注意しましょう。
スーベルナイフとは↑のボールの横にあるものです。
刃の部分が360度回転するようになっているので指で操作しながら切り進めていきます。切るときは水で濡らしてからナイフの刃を入れます。
そしてスーベルナイフの横にあるのが刻印(1種類)。この刻印をいろんな種類使ってナイフで切った線を太くしたり、スタンピングで模様を施していきます。↓今回使った刻印。クラフト社や協進エルの刻印は1本500円くらいしますが、ノーブランドだと20本セットで2000円以下。品質は・・・そこまで良くないですが初心者が試すには十分でしょう。
そしてスーベルナイフと刻印で加工したもの(途中)
動かないように左右をマスキングテープで止めていますがこれは失敗でした。
徐々に乾いていくのでスポンジを使って定期的に濡らして進めていくのですが、マスキングテープで止めているところだけ濡れているので差が出て線が残ってしまいました。。。
これが全て終わった段階。まだ濡れていますが革に凹凸が入って絵が彫刻されているのがわかると思います。とともに左右にマスキングテープの線がついてしまったのもわかると思います・・・(^^;
乾くとこんな感じ。
この後、染色したりオイルで加工したりします。
初めてにしては上出来だと思います。これが初級の1つ目、初心者向けのデザインです。今回使用した「はじめてのレザーカービング 革に描く華麗な彫刻」には、この”花瓶と花”を筆頭に9種類のデザインが収録、解説されています。
今回は書籍のデザインを試してみましたが、今後は練習を重ねてオリジナルデザインも彫刻していきたいと思います。
[追記]費用は・・・結構かかります。。。
レザークラフトもそうですが、道具や消耗品が多く始めてみたはいいけど、あとから出品が・・・というケースが多いです。
今回はできる限り安く抑えようと思ってやってみましたが、それでも1万円以上はかかってしまいました。ざっと買ったものとだいたいの値段を書いてみると・・・
鉄筆1000円は高かったですね。もっと安いものとか代用品でも良い気がします。刻印は先ほども紹介しましたが、ノーブランドの安物を使いました。ですが、今思うと品質はあまり良くないですし、すぐに足りない刻印が出てくるのですぐにクラフト社・協進エルの刻印が欲しくなります。最初から刻印にはお金をかけた方が良いと思います。
最後に:はじめてのレザーカービング 革に描く華麗な彫刻 の紹介
最後に今回使用した「はじめてのレザーカービング 革に描く華麗な彫刻」を簡単に紹介したいと思います。
前述の通り収録されているのは9種類。Level1〜3の3種類に分かれておりそれぞれ3作品ごと紹介されています。今回製作した花瓶と花がLevel1の1番最初です。
Level1・・・「フラワーと花瓶」、「コーナーデザイン -バラ-」、「フィギアカービング -羽-」
Level2・・・「幾何学模様」、「装飾イニシャル」、「唐草フレームデザイン」
Level3・・・「シェリダンスタイルカービング」、「フィギアカービング -カメオ-」、「フィギアカービング -白頭わし-」
解説はとても丁寧。
個別のデザインについても丁寧に解説しています。
レザーカービングを始める1冊としてベストではないでしょうか。自信を持ってオススメできる書籍でした。